この作品は、栃木県足利市に拠点を於く足利市民吹奏楽団の委嘱によって2001年8月20日に作曲され、同年11月25日、同吹奏楽団、創立30周年、第25回定期演奏会において、作曲者本人の指揮により初演されました。
「古くから東の京都と呼ばれ、未だに南北朝時代の風情を感じさせる足利市へ幾度となく訪れる度に、いつともなく懐かしさとも似かよう深い感情を抱くようになりました。そして市内の社寺を拝観し、足利という名前の由来を知るにつれ、誰にも止めることの出来ない時代の流れを、あらためて認識させられたような気が致します。それは歴史の偉大さとも言うべきものなのでしょうか、何か漠然としたものですが重圧感を感じさせられます。そして、一建造物ながら時を静観してきた社寺は、訪れる参拝者に無言で歴史を語りかけ、昔日を彷彿させ、さながら老師、或いは老君の様に思われてなりません。」
楽譜はウインドアート社からレンタル出版されています。