作品は、フランク・ベンクリシュートー博士の生前に捧げられ、同氏の指揮、同ウインド・アンサンブルにより、1997年12月に初演される予定であったが、病床に倒れられ、帰国を余儀なくされたため演奏会中止にまでいたり、初演が上記の日にまで待たなくてはならなかった。ベンクリシュートー博士は、残念な事に初演を待たずに1997年8月に米国にて他界された。
佼成は大きく三つの部分にわかれ、夏の静かで真っ青な日本海、海神の踊り、真冬の荒れ狂う日本海をイメージし、単楽章で書かれている。
「度々仕事の都合で新潟県を訪れる機会があり、列車の窓から見た真夏の日本海は非常に静かで、心が洗われる様な程、真っ青でした。その雄大な景色は十数年経った今でも忘れる事は出来ません。また、真冬に訪れた日本海は恐ろしい程に荒れ狂い、みぞれの降る強風で、自然の恐ろしささえも感じられる程でした。」
それらの印象を元に、自由な形式で創作されたのがこの作品です。
楽譜はブレーン株式会社からレンタル出版されています。
BOCD-7450-7451 (BRAIN Co. Ltd.)