Preface feelings in Hometown / ふるさとに思いをよせて


 打楽器演奏から始まるこの作品は、青森県立七戸高等学校吹奏楽部の委嘱により、2008年10月に創作されました。

 作曲者自身も青森県七戸町の出身でもあり、委嘱のお話を頂いてすぐに、ふるさとの七戸町に対する想いを表せる作品が出来ればと考え、イギリスの作曲家として歴史に名を残しているジョージ・フレデリック・ヘンデル作曲のオペラ「リナルド」の一節から「 Lascia ch'io Pianga 私を泣くがままにさせて下さい」をテーマとして用い、創作を試みました。

 帰省する時はいつも穏やかに迎えてくれる七戸町は、未だに濃い緑が多く、八甲田連邦の峰峰は美しく、しかし、時には自然災害にも遭遇し、時には時代の流れにも押されながらも静かに時を刻んできた事と思います。

 その中で生活していた時代の事を思い浮かべると、色々な事が走馬燈のように頭を駆けめぐります。人生の半分以上が在京生活となってしまいましたが、自分を育んだ町を忘れる事は出来ません。具体的な事は申し上げられませんが、作曲者の七戸町へ想いをこの作品から汲み取って頂けたら幸いです。


 初演は2009年6月、山崎 教諭指揮、青森県立七戸高等学校吹奏楽部の皆さんでした。


 2010年5月26日に発売になりました、「ふるさとに想いをよせて」が収録されているCDです。

 演奏は埼玉県立与野高等学校吹奏楽部、指揮は坂田雅弘先生です。


 右の写真は去る2010年5月29日(土)、山形県高畠町文化ホール「まほら」にて開催された「まほらの音楽会」のリハーサル風景です。演奏は、管理人の「ふるさとに想いをよせて」を取り上げて下さった「陸上自衛隊第6音楽隊」の皆さんです。誠実で心地よい演奏でした。