Saxonic Dance / サクソニック・ダンス


 この曲は、シロート・サクソフォーン・アンサンブル(S.S.E.)の委嘱により20019月に作曲されました。曲名の "Saxonic Dance"とは作曲者がつくった造語で、サクソフォーンを擬人化し、その擬人化された楽器たちがダンスをする様子を表しています。印象的なメロディと変化にとむリズミックな曲で、サックスの楽器の音色を活かした色彩感のある作品になっています。

 曲は急・緩・急の三部で構成され、前奏部はサックスたちが魔女に魔法をかけられ人間の意識を持たせるように始まり、その後に、アルト・サクソフォーンによる主題がリズムに乗ってキュートに踊るように奏でられてソプラノに引き継がれます。中間部では、サックスの柔らかい音色を活かしたバロック・ダンス的なゆったりとしたメロディが奏され、愛し合うサックスたちが表現されます。再び、力強いリズムが現れ、まるで、競いあう4人のサックスたちが踊るようにエキサイティングに展開し、最後は主題が再現され魔法が解けてサックスが元の姿に戻る場面で終わります。

 技術的に難しい部分もありますが、中学生、高校生でも楽しく演奏できる作品です。

 初演は、2002年6月1日、神奈川県相模原市「杜のホール」にて、シロート・サクソフォーン・アンサンブルの皆さんによって行われました。


 EBCDR-0069(上部写真)に収録されています。


  初演して下さった「シロートサクソフォーンアンサンブル」の皆さんです。(初演当日のリハーサル風景)

 写真左から 近藤直美さん、田村雅三さん(陰になっています)、高松晃裕さん、落合真理子さんです。